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読み書きのつまずきが気になる小学生|学校での様子を小児科へ相談するときに持っていきたいもの

音読で行を飛ばす、書き取りになると手が止まる。そんな困りごとが続くときは、練習の量だけを増やす前に学校や小児科へ相談できます。ノートやプリント、先生から聞いた様子など、相談するときに役立つものと家庭での記録の仕方を紹介します。

SECTION 01

音読で行を飛ばす・書き取りがとても苦手なとき

「音読すると行を飛ばしてしまう」「書き取りがとても難しい」と感じるとき、保護者はどこまで様子を見ればよいのか迷うかもしれません。まずは、間違えた回数だけでなく、どんな場面で困り、本人がその時間をどう感じているかに目を向けてみてください。

たとえば、教室での音読について先生から聞いた話と、家で宿題を読んでいるときの様子は分けて考えられます。書き取りも、ノートを写す場面なのか、聞いた言葉を書く場面なのかによって、相談時に伝えたい内容が変わります。「苦手」という一言だけにまとめず、見たり聞いたりしたことをそのまま残すと、困りごとを説明しやすくなります。

本人が「また間違えるのが嫌だ」「読む番がつらい」と話しているなら、その言葉も大切です。うまく説明できない場合は、宿題の前後の様子や、どこで手が止まったかを保護者の言葉で伝えて構いません。読み書きの様子だけで理由を決めつけず、本人の困りごとを相談するところから始めましょう。

SECTION 02

読み書き障害(ディスレクシア)について知っておきたいこと

読み書きの困りごとについて調べると、「ディスレクシア」という言葉を目にすることがあります。ただ、音読で行を飛ばす、書き取りを嫌がるといった一つの様子だけを、この言葉に結びつけて考える必要はありません。まず知りたいのは、その子が何をするときに困り、どのような助けがあると取り組みやすいかです。

「話を聞いて理解しているようなのに、文字を読む課題になると手が止まる」など、保護者が気づいた違いがあれば、相談の際に具体的に伝えましょう。学校での様子を聞くときも、得意・不得意を一つの評価にまとめず、読む、書く、話すなどの場面を分けて尋ねると、本人の困り方を共有しやすくなります。

名前を当てはめることを急ぐより、本人が困っている場面を言葉にすることが、相談の出発点になります。家庭で見たこと、学校から聞いたこと、本人が話したことを区別しておけば、小児科でも状況を説明しやすくなります。

勉強不足と決めつけず、読むことと書くことを分けて見る

国立成育医療研究センターは、全体的な発達に遅れがなくても、文字の読み書きに限って大きな困難が生じるディスレクシアについて説明しています。知的能力の低さや勉強不足が原因なのではないとされ、読むのがとても遅い、読み間違いが多いといった困り方も含まれます。「まったく読めない子だけのこと」と受け取らないようにしましょう。

ただし、家庭で見た様子をそのまま診断名に置き換えることはできません。説明に似たところを見つけたら、「この病気に違いない」と結論を出すのではなく、本人に起きていることを相談するときの手がかりにしてください。読めた内容や取り組みやすかった場面も一緒に伝えると、困難だけでその子を説明せずに済みます。

SECTION 03

早めに気づいて支援につなぐ意味

気づいたことを早めに伝える意味は、本人が困っている場面を周囲と共有し、取り組み方を一緒に考えられる点にあります。「もっと練習すればよいのか」と一人で抱える前に、どの課題のどこで止まるのかを、本人や学校と確かめてみましょう。読み書き全体を一度に変えようとせず、困っている場面を具体的にすることが大切です。

たとえば音読と書き取りの両方に困っている場合も、同じ方法で取り組みやすくなるとは限りません。本人が「ここは読めた」「ここから分からなくなった」と話せるなら、その違いを聞いておくと、学校や小児科で相談するときの手がかりになります。工夫について話し合う際も、本人にとって無理なく試せるか、困りごとがどう変わるかを確かめながら考えましょう。

早く気づくことは、その場で原因や結果を決めることではありません。困っている様子を見過ごさず、相談につなげるために、まず何を伝えるかを整理することから始められます。

同センターは、読み書きの困難に対する指導や支援を紹介しています。困り方に合う方法を考えるのであって、家族が新しい教材を買いそろえたり、紹介された検査や練習を自己流で始めたりすることが相談の条件ではありません。いま行っている宿題の取り組み方を伝え、どこから助けるとよいかを学校や医療機関と話し合いましょう。

SECTION 04

小児科へ相談するときに持っていきたいもの

小児科へ相談するときは、「読み書きが苦手です」という説明に加え、実際の課題や学校での様子が分かるものを用意すると、話したい内容を整理できます。全部そろえることを優先するより、手元にあるものから、本人の困りごとが伝わるものを選んでください。

持っていくものを選ぶときの目安

  • 音読や書き取りで困った場面を思い出せる、ノートやプリント
  • 学校での取り組みについて話す際に参照できる通知表
  • 先生から聞いた様子を記したメモ。いつ、どの授業や課題の話だったかも添える
  • 手元にあれば、視力や聞こえの健診結果

ノートやプリントは、できなかった箇所だけでなく、本人が取り組んだ様子を説明できるものを選ぶとよいでしょう。先生から聞いた話は、保護者が家で見た様子と混ぜず、「学校ではこう聞いた」と分けて伝えます。健診結果も、読み書きの困難の理由を家庭で判断するためではなく、相談時に分かっている情報として示すものです。

資料を探すうちに、何を質問したかったか忘れそうなら、最も気になる場面を一つ書き添えておきましょう。「読むときにどこで困るのか」「書く課題では何が難しいのか」など、相談したいことを言葉にしておくと、持参したものを見ながら話せます。

資料は、何を伝えるために持っていくかで選ぶ

たとえば、書き取りでは答えを知っていても書けなかったプリント、音読では途中で読む場所が分からなくなった文章などがあれば、その場面を説明する資料になります。きれいに書き直させるより、取り組んだときの状態のまま持参するほうが話しやすいこともあります。どのような助けを受けて仕上げたかが分かれば、その点も書き添えてください。

通知表は成績の良し悪しを証明するためではなく、学校での経過を伝える資料です。視力や聞こえの健診結果が見つからない場合も、それだけで相談を先送りする必要はありません。手元にはないことを伝え、ほかに必要な資料があるかは受診先で確認できます。

SECTION 05

家庭で書き留めておきたい様子

家庭では、読み書きがうまくいかなかった日だけを数えるより、「いつ、どの場面で、どのくらい困ったか」を短く書き留めておくと伝えやすくなります。宿題を始めるときだったのか、文章を声に出して読む途中だったのか、書き取りで手が止まったのか。見たままの様子を、分かる範囲で残してください。

メモに残しておきたいこと

  • 時期や場面:いつごろ、どのような課題で気になったか
  • 困り方:行を飛ばした、書き始めるまで迷ったなど、実際に見たこと
  • 困り具合:どこで止まり、その後どうしたか
  • 本人の気持ち:本人が話した言葉や、困っていそうだと感じたときの様子

「いつもできない」とまとめるより、できた場面と困った場面を分けて書くほうが、相談したいことが明確になります。本人が話した言葉はできるだけそのまま残し、保護者の推測は「そう見えた」と区別しましょう。書ける範囲のメモで十分です。家庭で課題を繰り返して確かめたり、メモをもとに判定したりするためのものではありません。

SECTION 06

合志市の特別支援教育の案内も参考に

小児科への相談とあわせて、学校での困りごとも先生に伝えたいときは、合志市の特別支援教育の案内も参考にできます。案内を見ながら、学校に何を相談したいかを考えておくと、家庭で気づいたことと授業中の様子を分けて話しやすくなります。

学校には、家庭からは見えにくい授業中の場面について、「音読のとき、どのようなところで困っていますか」「ノートを書くときはどうですか」と尋ねてみましょう。先生から聞いたことと本人の話が違っていても、どちらかを急いで正しいと決めず、それぞれの場面の情報として残しておけます。

学校と話す前に、本人が何をつらいと感じているか、どの場面なら取り組みやすいと感じるかも聞いておきたいところです。相談では、「読み書きが苦手」という大きな言葉だけでなく、今困っている課題と、学校で一緒に考えたいことを伝えましょう。小児科に持っていく資料を選ぶ際にも、学校から聞いた具体的な様子が役立ちます。

市の公式ページには、特別支援教育のパンフレットと、就学について相談する際の窓口が掲載されています。案内を読むことと、特別支援学級などの利用を決定することは別です。家庭だけで学ぶ場所を決めようとせず、まず現在の学校に本人の困りごとを伝え、必要な相談先を一緒に確認してください。制度の対象や手続きは、実際の案内に沿って確かめましょう。

SECTION 07

気になる様子は早めに医院へ相談を

読み書きで気になる様子が続き、本人も困っているなら、小児科へ相談することを考えてください。相談前に原因を決めたり、資料を完璧にそろえたりする必要はありません。「音読で行を飛ばす」「書き取りに強い苦手意識がある」など、今いちばん気になっている場面から話し始められます。

受診時には、家庭で見た様子、本人の言葉、学校から聞いたことを分けて伝えましょう。ノートやプリントなどがあれば示しながら、いつから気になったか、どの課題で困るか、本人が何を嫌がっているかを説明できます。視力や聞こえの健診結果が手元にある場合も、分かっている情報として持参できます。

小児科では、困りごとを相談し、必要に応じて専門の医療機関についても相談できます。一度の相談ですべてを決めようとせず、まず本人が今困っていることを伝え、学校での相談とあわせて次に何を確かめたいかを話してみましょう。

FAQ

よくある質問

Q.成績が悪くなくても、読み書きの困りごとを相談できますか。

成績の低さだけが相談のきっかけではありません。読むために大きな負担がかかる、書く課題に取り組めず本人が困っているときも、その様子を伝えてください。結果の点数と、取り組む途中の大変さを分けて話すと相談しやすくなります。

Q.ノートがそろっていないと受診できませんか。

資料を完璧にそろえることを相談の前提にしなくてかまいません。手元にあるプリントや、本人が困ったときのメモから持参してください。学校に資料を頼んでいる途中なら、そのことも伝えられます。受診や予約の方法は医院の公式案内で確認しましょう。

Q.学校の先生と家で見ている様子が違うときは、どう伝えますか。

どちらかに話を合わせず、教室での様子は先生から聞いた話として、家庭での様子は保護者が見たこととして伝えてください。使っていた教材や課題、周囲の助けが違う場合は、その点も相談の材料になります。本人がどう感じているかも一緒に聞きましょう。

Q.小児科へ相談したら、その場で診断が決まりますか。

この記事は、相談すればその場で診断が決まるという案内ではありません。困っている場面やこれまでの経過を伝え、必要な確認や専門の医療機関への相談について話し合う入口です。診断名を用意していなくても、実際の困りごとから相談できます。

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